『基礎からのデータベース設計 第2版』

今の会社に入ってすぐの頃に、40代の先輩から勧めてもらいました。会話形式なので、人によっては「なんだこりゃ」と思うかもしれませんがw 良い本です。

基礎からのデータベース設計 第2版 (TECH PRESS)

基礎からのデータベース設計 第2版 (TECH PRESS)

当時、第4正規化や第5正規化の解説あたりまで読んで、積ん読にしてしまっていました。先日からぱらぱら読み直していて、今夜読み終えたところです。

たぶん、この本は、システムエンジニアを目指して就職して、RDBやデータベース設計の基本をかじったばかりの新卒新人の方が読むと、ちょうどよいのではないかと思います。本文にもコラムにも、業務を意識した記述が多く出てくるため、データモデリングの抽象的な勉強以外の部分の入り口を学ぶことができます。

たとえば、エンティティの統合や分割にあたってはユーザの要件をよく聞いて判断しなければならないことや、データの増え方を意識してデータベースの容量を見積もる必要があることなどに触れられています。

それでいて、第5正規化まで説明しているように、技術的な部分もそこそこ突っ込んで扱っています。解説は平易で丁寧です。特に、第1〜第3正規化についての説明は、自分が知る限り、最もわかりやすい解説の一つです。

面白いのは、会話形式なのに、冗長になるどころか、非常にシンプルなことです。削ぎ落として、削ぎ落として、大事なことしか残していない、という印象を受けました。ちなみに、登場人物は3人らしいのですが、1人は空気なので、実質2人です。

RDBの基礎を解説した本には、なぜか会話形式が多いですよね。学生の頃に読んだ『データベースおもしろ講座』という本も、会話形式でした(こっちは登場人物が多い!)。 『基礎からのデータベース設計 第2版』ほど業務的な考え方には触れていませんが、RDBの考え方の基礎を知る上で、こちらも良いと思います。古いので、本屋にあまり並んでいないのが難点ですが。

今さらですが、ちょうど良い時期に良い本を勧めてもらったものだと思います ;-) 次から、勧めてもらった本は、なるべくそのタイミングで読みたいなぁ。。。