第3回すくすくスクラムへ行ってきた

木曜の夜、第3回すくすくスクラムへ行ってきました。主催の方、一緒に参加された皆さま、ありがとうございました。

感想と学んだことをメモしておきます。もっとありますが、書ききれないので、一部だけ。

ミニワークショップ

こんなワークをしました。:-) (この絵で分かれというのは無茶ですが…) 面白かった!

指示形式の作業をした後、同じことを自己組織化された状態でやってみて違いを体験しようという有名なワークショップらしいです。私は初めてでした。

ペアになってください。一方は作業者、もう一方は管理者です。

作業者も管理者も、床の白線で囲まれた中だけを歩くことができます。2分間で60歩動きましょう。

1回目

作業者は、管理者の指示どおりに動かなければいけません。管理者が出せる指示は、「右へ」「左へ」「前へ」の3種類だけです。管理者は、作業者に触れてはいけません。……

2回目

今度は各自、自分の意思で自由に動いてください。

1回目は、ほとんどのペアが60歩を達成できません。しかし、自由に動ける2回目は、カンタンに100歩以上歩くことができました。*1

1回目の時、私は管理者役をしました。新鮮だったのは、自分の指示に対して作業者からフィードバックを得られない状況が、思った以上にプレッシャーだったことです。

  • 相手は指示を不満に思ってないだろうか?
  • もっと良いやり方があるのでは?
  • いま間違った指示を出しました、ごめんなさい!

…などなど、雑念だらけで指示してました。たった2分間が、遠慮と疑心暗鬼で長く感じました。ペアで作業者役をしてくれたペアの方も、もどかしかったようです。

指示型チームは、管理者も作業者もストレスフルだなぁ…自己組織化するチームで働きたいなー。

WBSとタスクカンバン

ミニワークショップの前に、WBSとタスクカンバンの違いについての林さんの講演を拝聴しました。

WBS

WBSの分析が、あるあるあるwという話のオンパレードでウケました。「たいていExcelで作成され、サーバに保存されている」とか、面白すぎる。否、考えさせられる…。

いわれて初めて、そういえばそうだなぁと考えさせられたことが色々ありました。たとえば、私たちは、「WBS上の計画はあくまでも妥当だった」という前提をなぜか強固に持つこと。WBSより仕事が遅れたとき、「当初の見積りが甘かったから遅れた」と考えず、「サボってたから遅れた」という印象を持つとか。あるなぁ。WBSには、計画を作ること・見積りをすることについて考えることから、私たちを遠ざける力があるのだろうか? これがExcelの威力なのか…。

タスクカンバン

じつはこれまで、計画作りの時にチームで協力と調整さえできれば、カンバンじゃなくてWBSでもいいのでは、と思っていました。でも、この日の話を聴いて、カンバンならではの利点がわかりました。

  • 「チーム皆のタスク」と認識できる ← 不毛な個人戦にならない
  • ひと目で見渡せる ← すぐ目につくから、いつも最新の状態を保てる

ただ、タスクカンバンのデメリットとして、個人の生産性をトラッキングしないので、人事考課がむずかしい、というお話がありました。なるほど。そうなると、自分は他人より生産性が高いと信じている人は、タスクカンバンよりもWBSの方が心地よく感じるんじゃないかしらん…などと、意地悪なことを考えたりもしました。:-)

(オマケ)兼任ばかりのチームについて

勉強会が終わった後のふりかえり会で、参加者として来られていたミルズさんに、最近考えていることを少し相談させてもらいました。

  • チームメンバーが全員兼任で、誰にとってもそのチームの仕事が最優先ではない場合、どうすれば「チームのタスク」という意識を生むことができるのか?

ミルズさんは、(結論だけいうと)「兼任状態を解くしか道はない」というご意見。胸に刻みました……。

*1:未体験の人にはネタバレになるかな?と思ったけど、体験して初めて学べることが多いので、きっと大丈夫でしょう。。。といいつつ、ダメだったら教えてください。修正します。